imap_open

メールボックスへの IMAP ストリームをオープンする

説明

IMAP\Connectionfalse imap_open(
    string $mailbox,
    string $user,
    string $password,
    int $flags = 0,
    int $retries = 0,
    array $options = []
)

mailbox への IMAP ストリームをオープンします。

この関数は、POP3NNTP サーバーへのストリームをオープンする際にも使用可能です。 しかし、いくつかの関数および機能は IMAP サーバーでしか利用できません。

パラメータ

mailbox

メールボックス名(mailbox)は、サーバー名の部分と使用するサーバーにおける メールボックスへのパスから構成されます。特別な名前 INBOX は、 カレントユーザーの個人メールボックスを意味します。 ASCII 空間で出力可能な文字以外の外国文字を含むメールボックス名は imap_utf7_encode でエンコードする必要があります。

警告

信頼できないデータをこのパラメータに渡すのであれば、 imap.enable_insecure_rsh を無効にしておかなければ危険です。

サーバー部は '{' および '}' で括られ、サーバー名または IP アドレス、オプションの ':' から始まるポート指定子、('/' で始まる)オプションのプロトコル指定子 から構成されます。

サーバー部は、全ての mailbox パラメータで必須です。

{ で始まる名前はすべてリモート名で、 "{" remote_system_name [":" port] [flags] "}" [mailbox_name] のような形式となります。

  • remote_system_name - Internet ドメイン名 あるいは括弧でかこまれたサーバーの IP アドレス。
  • port - オプションの TCP ポート番号。デフォルトは そのサービスのデフォルトポート。
  • flags - オプションのフラグ。以下の表を参照ください。
  • mailbox_name - リモートメールボックス名。デフォルトは INBOX 。

オプションのフラグ名
フラグ 説明
/service=service メールボックスにアクセスするサービス。デフォルトは "imap" 。
/user=user サーバーへのログイン時のユーザー名。
/authuser=user リモートの認証ユーザー。指定されていた場合は、このユーザーのパスワードが 認証に使用されます(例: administrator)。
/anonymous 匿名ユーザーとしてアクセスします。
/debug プロトコルの通信内容をアプリケーションのデバッグログに記録します。
/secure ネットワーク越しにプレーンテキストのパスワードを送信しません。
/imap, /imap2, /imap2bis, /imap4, /imap4rev1 /service=imap と同じです。
/pop3 /service=pop3 と同じです。
/nntp /service=nntp と同じです。
/norsh 事前に認証済みの IMAP セッションを確立する際に、rsh や ssh を使用しません。
/ssl セッションの暗号化に Secure Socket Layer を使用します。
/validate-cert TLS/SSL サーバーの証明書を検証します(デフォルトの挙動です)。
/novalidate-cert TLS/SSL サーバーの証明書を検証しません。サーバーが自己証明の 証明書を使用している際に必要となります。
/tls セッションの暗号化に start-TLS の使用を強制し、それを サポートしていないサーバーとの接続を拒否します。
/notls たとえサーバーがそれをサポートしていたとしても、 セッションで start-TLS による暗号化を使用しません。
/readonly 読み込み専用でのメールボックスのオープンを要求します(IMAP のみ。 NNTP では無視され、SMTP および POP3 ではエラーとなります)。

user

ユーザー名。

password

user のパスワード。

flags

flags はビットマスクであり、以下の組み合わせとなります。

  • OP_READONLY - メールボックスを読み込み専用でオープンします。
  • OP_ANONYMOUS - news に関して .newsrc を使用せず、更新もしません(NNTP のみ)。
  • OP_HALFOPEN - IMAP 及び NNTP 名について、 接続をオープンしますがメールボックスはオープンしません。
  • CL_EXPUNGE - メールボックスを閉じる際に、 自動的にメールボックスを削除します(imap_delete および imap_expunge も参照ください)。
  • OP_DEBUG - プロトコルネゴシエーションをデバッグします。
  • OP_SHORTCACHE - 短い(elt-only)キャッシングを行います。
  • OP_SILENT - イベントを受信しません(内部で使用します)。
  • OP_PROTOTYPE - ドライバのプロトタイプを返します。
  • OP_SECURE - セキュアでない認証を行いません。

retries

接続試行の最大数。

options

接続パラメータ。次の (文字列の) キーを使って接続パラメータを設定することができます。

  • DISABLE_AUTHENTICATOR - 認証プロパティを無効にする

戻り値

成功した場合は、 IMAP\Connection クラスのインスタンスを返します。 失敗した場合に false を返します.

変更履歴

バージョン 説明
8.1.0 IMAP\Connection のインスタンスを返すようになりました。 これより前のバージョンでは、 リソース を返していました。

例1 imap_open のさまざまな使用例

<?php
// ローカルマシンのポート 143 で稼動している IMAP サーバーに接続するには
// 以下のようにします。
$mbox = imap_open("{localhost:143}INBOX", "user_id", "password");

// ローカルマシンのポート 110 で稼動している POP3 サーバーに接続するには、
$mbox = imap_open ("{localhost:110/pop3}INBOX", "user_id", "password");

// SSL IMAP あるいは POP3 サーバーに接続するには、プロトコル指定のあとに
// /ssl を追加します。
$mbox = imap_open ("{localhost:993/imap/ssl}INBOX", "user_id", "password");

// 自分でサインした証明書で SSL IMAP あるいは POP3 サーバーに接続するには、
// プロトコル指定のあとに /ssl/novalidate-cert を追加します。
$mbox = imap_open ("{localhost:995/pop3/ssl/novalidate-cert}", "user_id", "password");

// ローカルマシンのポート 119 で稼動している NNTP サーバーに接続するには、
$nntp = imap_open ("{localhost:119/nntp}comp.test", "", "");
// リモートサーバーに接続する際は、"localhost" を接続したいサーバーの
// 名前または IP アドレスに置き換えます。
?>

例2 imap_open の例

<?php
$mbox = imap_open("{imap.example.org:143}", "username", "password");

echo "<h1>Mailboxes</h1>\n";
$folders = imap_listmailbox($mbox, "{imap.example.org:143}", "*");

if ($folders == false) {
    echo "コールが失敗しました<br />\n";
} else {
    foreach ($folders as $val) {
        echo $val . "<br />\n";
    }
}

echo "<h1>INBOX のヘッダ</h1>\n";
$headers = imap_headers($mbox);

if ($headers == false) {
    echo "コールが失敗しました<br />\n";
} else {
    foreach ($headers as $val) {
        echo $val . "<br />\n";
    }
}

imap_close($mbox);
?>

参考

  • imap_close