オブジェクトの比較

比較演算子(==)を使用する際、 オブジェクト変数は、単純に比較されます。つまり、 二つのオブジェクトのインスタンスは、 同じ属性と値 (値の比較は == によるもの) を有し、同じクラスのインスタンスである場合に、 等しいとされます。

一致演算子(===)を使用する場合、 オブジェクト変数は、同じクラスの同じインスタンスを参照する場合のみ、 等しいとされます。

これらのルールを明確に示す例を以下に示します。

例1 オブジェクト比較の例

<?php
function bool2str($bool)
{
    if ($bool === false) {
        return 'FALSE';
    } else {
        return 'TRUE';
    }
}

function compareObjects(&$o1, &$o2)
{
    echo 'o1 == o2 : ' . bool2str($o1 == $o2) . "\n";
    echo 'o1 != o2 : ' . bool2str($o1 != $o2) . "\n";
    echo 'o1 === o2 : ' . bool2str($o1 === $o2) . "\n";
    echo 'o1 !== o2 : ' . bool2str($o1 !== $o2) . "\n";
}

class Flag
{
    public $flag;

    function __construct($flag = true) {
        $this->flag = $flag;
    }
}

class OtherFlag
{
    public $flag;

    function __construct($flag = true) {
        $this->flag = $flag;
    }
}

$o = new Flag();
$p = new Flag();
$q = $o;
$r = new OtherFlag();

echo "同一クラスの2つのインスタンス\n";
compareObjects($o, $p);

echo "\n同じインスタンスへの2つのリファレンス\n";
compareObjects($o, $q);

echo "\n2つの異なるクラスのインスタンス\n";
compareObjects($o, $r);
?>

上の例の出力は以下となります。


同一クラスの2つのインスタンス
o1 == o2 : TRUE
o1 != o2 : FALSE
o1 === o2 : FALSE
o1 !== o2 : TRUE

同じインスタンスへの2つのリファレンス
o1 == o2 : TRUE
o1 != o2 : FALSE
o1 === o2 : TRUE
o1 !== o2 : FALSE

2つの異なるクラスのインスタンス
o1 == o2 : FALSE
o1 != o2 : TRUE
o1 === o2 : FALSE
o1 !== o2 : TRUE

注意:

拡張モジュール内では、自前で作成したオブジェクトの (== による) 比較方法を独自に定義することができます。