oci_pconnect
持続的接続を使用してOracle データベースに接続する
説明
resourcefalse oci_pconnect(
string $username
,
string $password
,
stringnull $connection_string
= null
,
string $encoding
= "",
int $session_mode
= OCI_DEFAULT
)
持続的接続はキャッシュされ、リクエスト間で再利用されることで、
各ページロードのオーバーヘッドを軽減します。
典型的な PHP アプリケーションでは、Apache の子プロセス
(もしくは PHP FPM プロセス) ごとに
Oracle サーバーに対してオープンされた単一の持続的接続を有します。
より詳細な情報については、
OCI8 接続のハンドリングおよびプーリング
のセクションを参照ください。
パラメータ
-
username
-
Oracle のユーザー名。
-
password
-
username
のパスワード。
-
connection_string
-
接続先の Oracle インスタンス
。
» Easy Connect
文字列、tnsnames.ora
ファイルの接続文字列、あるいはローカルの Oracle インスタンス名を指定します。
省略した場合、または null
の場合、PHP は環境変数
TWO_TASK
(Linux) あるいは
LOCAL
(Windows)
と ORACLE_SID
を用いて接続先の
Oracle インスタンス
を判断します。
Easy Connect 方式を使うには、PHP を Oracle
10g 以降のクライアントライブラリとリンクさせる必要があります。Oracle 10g の Easy Connect
文字列の形式は
[//]host_name[:port][/service_name] です。Oracle
11g 以降の場合は、この構文は
[//]host_name[:port][/service_name][:server_type][/instance_name]
となります。
Oracle 19c では、さらにオプションが追加されています。
タイムアウトや keep-alive の設定を含みます。詳細は Oracle のドキュメントを参照して下さい。
サービス名を調べるには、Oracle のユーティリティ
lsnrctl status
をデータベースサーバー上で実行します。
tnsnames.ora ファイルは Oracle Net のサーチパス上にあります。
サーチパスに含まれるのは /your/path/to/instantclient/network/admin, $ORACLE_HOME/network/admin, /etc です。
もうひとつの方法として、
TNS_ADMIN
を指定して
$TNS_ADMIN/tnsnames.ora を読み込ませることもできます。
ウェブデーモンにそのファイルの読み込み権限を与えておきましょう。
-
encoding
-
Oracle クライアントライブラリが使う文字セットを指定します。
これは、データベースが用いる文字セットと一致させる必要はありません。
一致していない場合は、Oracle
が最善を尽くしてデータベースの文字セットとの間の変換を行います。
文字セットによっては、この変換結果がうまく使えないこともあります。
また、変換にはそれなりの時間を要します。
省略した場合は、
Oracle クライアントライブラリは環境変数 NLS_LANG
の値をもとに文字セットを判断します。
このパラメータを渡すことで、
接続に要する時間を短縮できます。
-
session_mode
-
このパラメータは PHP 5 (PECL OCI8 1.1) 以降で使え、
OCI_DEFAULT
、
OCI_SYSOPER
そして OCI_SYSDBA
といった値を指定することができます。OCI_SYSOPER
あるいは
OCI_SYSDBA
を指定した場合は、
この関数は外部の証明書を使った特権接続の確立を試みます。
特権接続は、デフォルトでは無効になっています。有効にするには
oci8.privileged_connect
を On
に設定しなければなりません。
PHP 5.3 (PECL OCI8 1.3.4) 以降、
OCI_CRED_EXT
モードを使えるようになりました。
これは、Oracle に外部認証あるいは OS 認証を使うよう指示します。
どちらかをデータベースで設定しておかなければなりません。
OCI_CRED_EXT
フラグを使えるのは、ユーザー名が
"/" でパスワードが空のときだけです。
oci8.privileged_connect
は On
あるいは Off
のどちらでもかまいません。
OCI_CRED_EXT
は、
OCI_SYSOPER
あるいは
OCI_SYSDBA
モードと組み合わせて使います。
OCI_CRED_EXT
は、セキュリティ上の理由により
Windows ではサポートされていません。
戻り値
接続 ID、あるいはエラー時に false
を返します。
例
例1 Easy Connect 構文を使った oci_pconnect の例
<?php
// "localhost" 上の XE サービス (データベース) に接続します
$conn = oci_pconnect('hr', 'welcome', 'localhost/XE');
if (!$conn) {
$e = oci_error();
trigger_error(htmlentities($e['message'], ENT_QUOTES), E_USER_ERROR);
}
$stid = oci_parse($conn, 'SELECT * FROM employees');
oci_execute($stid);
echo "<table border='1'>\n";
while ($row = oci_fetch_array($stid, OCI_ASSOC+OCI_RETURN_NULLS)) {
echo "<tr>\n";
foreach ($row as $item) {
echo " <td>" . ($item !== null ? htmlentities($item, ENT_QUOTES) : " ") . "</td>\n";
}
echo "</tr>\n";
}
echo "</table>\n";
?>
パラメータの使いかたについては、oci_connect の例も参照ください。
参考
- oci_connect
- oci_new_connect