switch

switch文は、同じ式を用いてIF文を並べたのに似ています。 同じ変数を異なる値と比較し、値に応じて異なったコードを実行したいと 思うことがしばしばあるかと思います。 switch文は、まさにこのためにあるのです。

注意: 他の言語とは違って、 continue命令は switch にも適用され、breakと同じ動作をします。 ループの内部で switch を使用しており、 外側のループの処理を続行させたい場合には、continue 2 を使用してください。

注意:

switch/case が行うのは、 緩やかな比較 であることに注意しましょう。

次の二つの例は、同じことを二つの異なった方法で書いたものです。 一つは、ifelseif文を、 もう一つはswitch文を使っています。 どちらも、出力は同じです。

例1 switch 文の構造

<?php
// これが switch 文です:

switch ($i) {
    case 0:
        echo "iは0に等しい";
        break;
    case 1:
        echo "iは1に等しい";
        break;
    case 2:
        echo "iは2に等しい";
        break;
}

// 上記は、下記と同じです:
if ($i == 0) {
    echo "iは0に等しい";
} elseif ($i == 1) {
    echo "iは1に等しい";
} elseif ($i == 2) {
    echo "iは2に等しい";
}

?>

失敗を避けるためにswitch文がどのように実行されるのかを 理解することが重要です。 switch文は、行毎に実行されます。 (実際には、文毎に実行されます。)初めは、何も実行しません。 switch式の値と同じ値として評価される式を有する case文が見つけられたときに初めてPHPにより 命令の実行が行われます。 PHPはswitchブロックの終わりまたは最初の break文まで実行を続けます。 CASE文の終わりにbreak文を書かない場合は、PHPは 次のCASE文を実行しつづけます。例えば、

<?php
switch ($i) {
    case 0:
        echo "iは0に等しい";
    case 1:
        echo "iは1に等しい";
    case 2:
        echo "iは2に等しい";
}
?>

ここで、$iが0に等しい場合は、PHPは全ての echo 文を出力してしまいます! $iが1の場合、PHPは最後の二つの echo 文を出力します。 $iが2に等しい場合のみ、'期待した'動作をし、 'iは2に等しい'と表示します。 このため (ある種の状況下では、BREAKを付加することを避けたいと 思うかもしれませんが)、 break文を忘れないようにすることが重要です。

switch文では、条件は1度だけ評価され、 その結果が各case文と比較されます。 elseif文では、条件は、再度評価されます。 使用する条件が単純な比較処理よりも複雑な処理を行ったり、 重い繰り返し処理を行う場合、switchの方が より処理が速い可能性があります。

caseに付随する文は、空とすることが可能です。 この場合、次のcaseに付随する文に制御が移行します。

<?php
switch ($i) {
    case 0:
    case 1:
    case 2:
        echo "iは3より小さいですが負ではありません";
        break;
    case 3:
        echo "iは3です";
}
?>

default は、case 文の特別な場合です。これは他の全ての case にマッチしない場合に実行されます。例を以下に示します。

<?php
switch ($i) {
    case 0:
        echo "iは0に等しい";
        break;
    case 1:
        echo "iは1に等しい";
        break;
    case 2:
        echo "iは2に等しい";
        break;
    default:
       echo "iは0,1,2に等しくない";
}
?>

注意: 複数の default を置くと、 E_COMPILE_ERROR エラーが発生します。

注意: 技術的には、 default は switch 文の中のどの位置でも置くことができます。 default は他の case にマッチしなかった場合に使われるものです。 しかし、規約上は最後に置くのが一番です。

どの case にもマッチせず、 default も存在しない場合、 どのコードも実行されません。これは、 どの if 文も true でなかった場合と同じです。

case に与える値は、式であっても構いません。 しかし、式はそれ自体が実行され、 その結果が switch に与えた値と緩やかに比較されます。 これは、switch に与える値の複雑な評価には使えないということです。 たとえば、以下の例を見てみましょう:

<?php
$target = 1;
$start = 3;
switch ($target) {
    case $start - 1:
        print "A";
        break;
    case $start - 2:
        print "B";
        break;
    case $start - 3:
        print "C";
        break;
    case $start - 4:
        print "D";
        break;
}
// "B" を出力します。
?>

もっと複雑な比較を行うには、 true をswitch文の値として指定するやり方が使えます。 もしくは、switch文ではなく、 if-elseブロックが使えます。

<?php
$offset = 1;
$start = 3;
switch (true) {
    case $start - $offset === 1:
        print "A";
        break;
    case $start - $offset === 2:
        print "B";
        break;
    case $start - $offset === 3:
        print "C";
        break;
    case $start - $offset === 4:
        print "D";
        break;
}
// "B" を出力します。
?>

switch文の制御構造に関する別の構文がサポートされています。 詳細は、 制御構造に関する別の構文を参照ください。

<?php
switch ($i):
    case 0:
        echo "iは0に等しい";
        break;
    case 1:
        echo "iは1に等しい";
        break;
    case 2:
        echo "iは2に等しい";
        break;
    default:
        echo "iは0でも1でも2でもない";
endswitch;
?>

case の最後はコロンではなくセミコロンとすることもできます。たとえば次のようになります。

<?php
switch($beer)
{
    case 'ツボルグ';
    case 'カールスバーグ';
    case 'ステラ';
    case 'ハイネケン';
        echo 'いいっすねぇ';
        break;
    default;
        echo 'ほかのを選んでみませんか?';
        break;
}
?>

参考