var_export

変数の文字列表現を出力または返す

説明

stringnull var_export(mixed $value, bool $return = false)

var_export は、 渡された変数に関する構造化された情報を返します。この関数は var_dump に似ていますが、 返される表現が有効な PHP コードであるところが異なります。

パラメータ

value

エクスポートしたい変数

return

使用されかつ true に設定された場合、var_export は変数表現を出力する代わりに返します。

戻り値

return パラメータが使用され true と評価される場合、 変数表現を返します。そうでない場合、この関数は null を返します。

変更履歴

バージョン 説明
8.2.0 クラス名をエクスポートする場合、そのクラス名は完全修飾名になりました。 これより前のバージョンでは、先頭のバックスラッシュが省略されていました。
7.3.0 stdClass オブジェクトは、 存在しないメソッド stdClass::__setState を使わず、 配列をオブジェクトにキャストした形 ((object) array( ... )) でエクスポートされるようになりました。 この変更によって、stdClass がエクスポート可能になり、 このバージョンより前の PHP でもエクスポートした結果が動くようになりました。

例1 var_export の例

<?php
$a = array (1, 2, array ("a", "b", "c"));
var_export($a);
?>

上の例の出力は以下となります。

array (
  0 => 1,
  1 => 2,
  2 =>
  array (
    0 => 'a',
    1 => 'b',
    2 => 'c',
  ),
)
<?php

$b = 3.1;
$v = var_export($b, true);
echo $v;

?>

上の例の出力は以下となります。

3.1

例2 PHP 7.3.0 以降で stdClass をエクスポートする

<?php
$person = new stdClass;
$person->name = 'ElePHPant ElePHPantsdotter';
$person->website = 'https://php.net/elephpant.php';

var_export($person);

上の例の出力は以下となります。

(object) array(
   'name' => 'ElePHPant ElePHPantsdotter',
   'website' => 'https://php.net/elephpant.php',
)

例3 クラスのエクスポート

<?php
class A { public $var; }
$a = new A;
$a->var = 5;
var_export($a);
?>

上の例の出力は以下となります。

A::__set_state(array(
   'var' => 5,
))

例4 __set_state() の使用法

<?php
class A
{
    public $var1;
    public $var2;

    public static function __set_state($an_array)
    {
        $obj = new A;
        $obj->var1 = $an_array['var1'];
        $obj->var2 = $an_array['var2'];
        return $obj;
    }
}

$a = new A;
$a->var1 = 5;
$a->var2 = 'foo';

eval('$b = ' . var_export($a, true) . ';'); // $b = A::__set_state(array(
                                            //    'var1' => 5,
                                            //    'var2' => 'foo',
                                            // ));
var_dump($b);
?>

上の例の出力は以下となります。

object(A)#2 (2) {
  ["var1"]=>
  int(5)
  ["var2"]=>
  string(3) "foo"
}

注意

注意:

リソース型 の変数は、 この関数ではエクスポートする事ができません。

注意:

var_export では循環参照を扱うことができません。 循環参照を表す解析可能な PHP コードを生成することは、不可能に近いからです。 配列やオブジェクトを完全な形式で扱いたい場合は serialize を使用してください。

警告

PHP 8.2.0 より前のバージョンでは、var_export でオブジェクトをエクスポートするときに、 名前空間を指定したクラスの名前の先頭にあるバックスラッシュは含めませんでした。これは互換性を高めるためでした。

注意:

var_export が生成する PHP を評価できるようにするためには、 処理対象のすべてのオブジェクトがマジックメソッド __set_state を実装している必要があります。 これの唯一の例外は stdClass です。 stdClass は、配列をオブジェクトにキャストした形でエクスポートされます。

参考

  • print_r
  • serialize
  • var_dump