declare

declare 文は、あるコードブロックの中に 実行ディレクティブをセットするために使用します。declare の文法は他の制御構造と似ています。

declare (ディレクティブ)
    文

ディレクティブ の箇所で、セットされた declareブロックの挙動を指定することが出来ます。 現在のところ、使用できるディレクティブは ticks ( ticksに関しては以下を参照ください)、 encoding (encoding に関しては以下を参照ください)、 strict_types (型宣言のページの 厳密な型付け も参照ください) です。

ディレクティブの処理は、ファイルをコンパイルする際に行われるので、 ディレクティブの値として渡せるのは、リテラルだけとなります。 変数や定数は、使えません。以下に例を示します。

<?php
// これは有効です
declare(ticks=1);

// これは無効です
const TICK_VALUE 1;
declare(
ticks=TICK_VALUE);
?>

declare ブロックの の実行のされ方や実行時にどのような作用が起こるかについては ディレクティブ に何が指定されたかに依存します。

declare 文はグローバルスコープとしても使用され、 それはそれ以降のコード上の全てにおいて影響します (しかし、declare を含むファイルがインクルードされた場合は、 親ファイルにはその影響は及びません)。

<?php
// 以下は同じ意味です

// こうすることもできますし、
declare(ticks=1) {
    
// ここにすべてのスクリプトを書きます
}

// こうすることもできます
declare(ticks=1);
// ここにすべてのスクリプトを書きます
?>

Ticks

tickとはdeclareブロックの実行中にパーサが N個の低レベル tick 可能な文を実行するごとに 発生するイベントのことです。Nの値は declareブロックのディレクティブの箇所で ticks=Nのように 指定します。

すべての文が tick 可能なわけではありません。 たとえば条件式や引数式などは tick できません。

tickごとに発生させるイベントはregister_tick_function を使用して指定します。詳細は以下の例を参照ください。1回のtickで 複数のイベントが起こり得ることに注意してください。

例1 Tick の使用例

<?php

declare(ticks=1);

// tick イベントごとにコールされる関数
function tick_handler()
{
    echo 
"tick_handler() called\n";
}

register_tick_function('tick_handler'); // tick イベント発生

$a 1// tick イベント発生

if ($a 0) {
    
$a += 2;   // tick イベント発生
    
print $a// tick イベント発生
}

?>

register_tick_function および unregister_tick_function も参照ください。

Encoding

スクリプトのエンコーディングをスクリプトごとに指定するには encoding ディレクティブを使用します。

例2 スクリプトのエンコーディングの宣言

<?php
declare(encoding='ISO-8859-1');
// ここにコードを書きます
?>

警告

名前空間と組み合わせて使用する場合、使用できる形式は declare(encoding='...'); のみです。... にエンコーディングを指定します。declare(encoding='...') {} は、名前空間と組み合わせるとパースエラーとなります。

zend.script_encoding も参照ください。