OpenBSD へのインストール

このセクションでは、PHP を » OpenBSD に インストールする場合に固有の注意事項とヒントについて説明します。

バイナリパッケージの使用

OpenBSD に PHP をインストールするには、バイナリパッケージを使用することが もっとも簡単で、また推奨される方法です。 コアパッケージは他のモジュールと分離されており、別個に インストールしたり、削除したりすることができます。OpenBSD の CD や FTP サイトから 必要なファイルを見つけることができます。

インストールに必要なメインのパッケージは php です。これには基本エンジン (と fpm と gettext と iconv) が含まれていますし、 複数のバージョンが選べるかもしれません。次に、 php-mysqlphp-imap のようなモジュールパッケージを 探してください。これらのモジュールを php.ini 上で有効/無効にするには phpxs コマンドを使用する必要があります。

例1 OpenBSD パッケージインストールの例

# pkg_add php
# pkg_add php-apache
# pkg_add php-mysqli
  (install the PEAR libraries)
# pkg_add pear

Follow the instructions shown with each package!

  (to remove packages)
# pkg_delete php
# pkg_delete php-apache
# pkg_delete php-mysqli
# pkg_delete pear

OpenBSD のバイナリパッケージに関する詳細は、man ページの » packages(7) を 参照ください。

Ports の使用

» ports ツリー を使って PHP のソースを コンパイルすることもできます。ただし、この方法は OpenBSD に詳しいユーザーにのみ 推奨されます。PHP port は core と extensions に 分割されています。extensions はサポートされているすべての PHP モジュールのサブパッケージを生成します。 これらのうちのいずれかのモジュールを生成したくない場合には、 no_* FLAVOR を使用してください。例えば、imap モジュール のビルドをスキップするには FLAVOR を no_imap に セットします。

一般的な問題点

  • Apache や Nginx は OpenBSD のデフォルトサーバーではなくなりましたが、ports や packages で簡単に導入できます。新しいデフォルトサーバーの名前は 'httpd' です。
  • httpd は、デフォルトインストールでは、 » chroot(2) jail 内で実行されます。 これにより、PHP は、/var/www 以下のファイルにしか アクセスできないように制限されます。そのため、セッションを使用するには、 /var/www/tmp ディレクトリを作成するか、他のセッションバックエンドを 用いる必要があります。また、データベースのソケットは jail 内に置かれるか、 localhost インターフェイスが listen できるようにする必要があります。 ネットワーク関数を使用する場合は、/etc 内のファイル、たとえば /etc/resolv.conf/etc/services を、 /var/www/etc に移動させる必要があります。 OpenBSD の PEAR パッケージは、適切な chroot 内のディレクトリに自動的にインストールされます。
  • OpenBSD の» gd 拡張モジュールのパッケージは Xorg のインストールが必要です。ベースインストール時に xbase.tgz を追加していない場合、 post-installation (» OpenBSD FAQ#4 を参照ください) で追加できます。